セール期間外に売上を作る施策

LINE公式アカウントとは?基本機能やメリットを徹底解説

LINE公式アカウントとは、企業や個人オーナーが利用するビジネス用のLINEアカウントです。

ユーザー数の多いLINEをメッセージ配信ツールとして活用することで、新規の見込み顧客の発掘や顧客満足度の向上へとつなげられます。

この記事では、LINE公式アカウントの基本的な機能や活用するメリットについて解説します。

LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントとは

【出典】【公式】LINE公式アカウントを開設しよう!主な機能や導入効果を紹介

LINE公式アカウントとは、企業やオンラインストアを含めた店舗が、主にビジネス用として使用するためのLINEアカウントのことです。新商品やセールなどの情報をユーザーのLINEメッセージにダイレクトに届けられるという特徴があります。

もともと、大企業向けである「LINE公式アカウント」と、中小企業向けの「LINE@(ラインアット)」が、2019年に「LINE公式アカウント」へ統合されました。
2019年時点での開設数は、300万件以上にのぼり、当時のLINE@での業種別アカウント数では、飲食店やショッピング・小売業で40%がアカウントを作成しています。

LINE@認証済みアカウント数(業種別)

【出典】中小企業・店舗向けサービス「LINE@」の全アカウント数が300万件を突破!

利用者数が多いLINEでメッセージを配信することで、メルマガなどのメールに比べてユーザーにすぐに気づいてもらいやすいという特徴があります。

関連記事:ShopifyFlowを活用したステップ配信のメリットとは

メルマガなどのメール配信では「迷惑メールとして弾かれてしまったり」、「メールボックスに埋もれてしまったり」して、ユーザーの目に止まらないことも多いでしょう。LINE公式アカウントであれば、ブロックされないことを前提とすれば確実にユーザーへメッセージを届けられるのです。

またさらに、スタンプやクーポン、アンケートの機能が充実しているため販売促進につなげやすく、メッセージ配信をした後にその効果を分析できるため、その後の施策を練ることにつなげやすいです。

LINE公式アカウントの基本機能

LINE公式アカウントには、以下の機能が活用できます。どのプランを選択しても、基本機能はすべて利用可能です。

メッセージ配信

LINE公式アカウントを、友だちに登録したユーザーへLINEでメッセージを送信できる機能です。新商品の宣伝やキャンペーンの告知など、ユーザーに利益があるメッセージを配信すれば、商品購入ページにユーザーを誘導しやすくなる効果を期待できます。

メッセージ配信

【出典】LINE公式アカウント(旧 LINE@) – メッセージ配信を作成する|LINE for Business

LINEのメッセージが届くと、スマホのプッシュ通知でユーザーに知らせられるため、内容に気が付いてもらえる可能性が高くなります。

メッセージの送信先を属性ごとに選別して配信できる「セグメント配信」や、ユーザーの行動にあわせてメッセージを配信する「ステップ配信」などの機能を活用できます。

関連記事:ShopifyFlowを活用したステップ配信のメリットとは

LINEチャット

LINEチャット

【出典】LINE公式アカウント┃チャット(旧1:1トーク)機能の使い方と活用方法

LINEチャットとは、LINEのトークルームで、ユーザーと店舗や企業の担当者が1on1でチャット(テキストでの会話)ができる機能です。ユーザーが質問したいときは、商品を欲しいと感じているホットな状態です。そのタイミングを逃すことなく直接チャットでの会話ができることは、成約率を向上させる重要なポイントです。

LINEコール

LINEコール

【出典】無料で通話ができる「LINEコール」の設定方法を紹介

LINEコールとは、ユーザーがLINE公式アカウントの担当者と、無料電話やビデオトークができる機能です。テキストのみによるチャットでの悩み解決ができない場合や、予約に関する急ぎの問い合わせ対応などに役立ちます。

応答メッセージ/AI応答メッセージ

応答メッセージとAI応答メッセージは、ユーザーから送られてきたメッセージに対して、自動で返信対応をする機能です。

店舗の定休日や営業時間外、また接客中の状態でもユーザーを待たせずに取り急ぎの対応ができるため、宿泊施設や美容院、飲食店で効果的に利用が可能です。

リッチメッセージ

リッチメッセージ

【出典】【公式】リッチメッセージの活用法|特長やクリエイティブ、運用のコツを解説

リッチメッセージとは、テキストと画像を一つにまとめて配信できるメッセージ機能です。キャンペーンや商品の情報は、画像と一緒に配信することで一目でイメージしやすく、ユーザーに一瞬で多くの情報を伝えられるところが効果的です。

リッチメニュー

リッチメニュー

【出典】LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) リッチメニューを作成するマニュアル|LINE for Business

リッチメニューとは、LINEのトーク画面下部にメニューが表示される機能です。大きなメニュー画面のためユーザーの注意を引きやすく、クーポン画面や通販サイトへの誘導に適しています。

カードタイプメッセージ

カードタイプメッセージ

【出典】新メッセージフォーマット「カードタイプメッセージ」の活用で、より多くの情報訴求が可能に!|LINE for Business

カードタイプメッセージとは、複数枚のカードをカルーセル形式で配信できるメッセージ機能です。カードタイプは4種類あり、それぞれ情報を入力することでカード状の見やすいレイアウトメッセージを作成できます。

LINE VOOM

LINE VOOMとは、動画を中心としたコンテンツプラットフォームです。メッセージ配信と異なり、何度でも無料で動画を投稿できるメリットがあります。

投稿した動画に対して「いいね」をもらいやすく、ユーザーとのコミュニケーションを取りやすくなる効果があります。

ショップカード

ショップカード2

【出典】ショップカードの活用方法|活用メリットや効果的な設定方法を解説

ショップカードとは、LINE上で発行や管理ができるポイントカードの機能を指します。ショップカードは、全ての料金プランで無料にて利用が可能です。ユーザーは紙のポイントカードを持ち歩く必要がなくなります

クーポン

クーポン

【出典】クーポンの活用方法|集客・販促に役立つ使い方

LINE公式アカウントのクーポンとは、友だち登録をしてくれたユーザーに対して、店舗へ来店した際に使用可能なデジタルクーポンを送信できる機能です。

「友だち限定」のお得なクーポンとして送信することで、ユーザーへ来店を促すことが可能です。

Shopifyでオンライン店舗を運営されている場合、Shopifyで生成したディスカウントクーポンをLipifyを介して配信することも可能です。詳細はお問い合わせください。

>>詳細を問い合わせてみる

友だち追加広告(オプション機能)

友だち追加広告(オプション機能)

【出典】LINE公式アカウントからできる「友だち追加広告」活用のコツ

友だち追加広告とは、LINE公式アカウントの友だちを新しく追加するために配信する広告です。メリットとしては、新規の見込み顧客の獲得、低予算で簡単に出稿ができる点があげられます。

Messaging API(オプション機能)

Messaging API

【出典】Messaging API – LINE Developers

Messaging APIとは、ユーザーと双方向でのコミュニケーションをLINE公式アカウントを通すことで可能とする機能です。自動対話型の「Bot」アプリケーションを開発し、特定の属性を持つユーザーに対して特別なリッチメニューの表示や、LINEトークルームでの自動応答が可能となります。

対話型Botを作成することで、基本機能の自動返信メッセージよりも高度な返信ができるようになります。

たとえば、画像や動画を活用した返信が可能で、複数の選択肢の中からユーザーにチョイスしてもらうこともできます。

ユーザーからの返信メッセージの内容によって、自社のホームページや予約サイトへのリンクを表示することも可能です。

それにより、ユーザーにとって価値のある情報を含めた自動返信ができるようになるため、問い合わせに対する精度の高い対応が自動で行えるようになります。手間をかけずに売上の向上につながる施策を自動で行えるので、生産性の向上を図れるようになります。

LINE公式アカウントを活用するメリット

LINE公式アカウントを活用するメリット

LINE公式アカウントを活用することで、オンラインストアや実店舗の売上の向上を期待できます。

ここでは、LINE公式アカウントを活用するメリットについて解説します。

オンラインストアへの集客増加を期待できる

メッセージ配信やLINEチャット、ショップカードやクーポンなど、LINE公式アカウントにはさまざまな機能があります。

ユーザーにとって役立つ情報をメッセージ配信し、チャットによる質問には適切に回答することができれば、集客の増加が期待できます。

リピーター獲得や顧客満足度向上につながる

LINE公式アカウントの活用によって、リピーターの獲得や顧客満足度の向上に役立てられます。

以下のような施策を実施することで、ユーザーのニーズに答えられます。

  • ユーザーの求める情報を良きタイミングで発信
  • ユーザーの問い合わせに対して「直ぐに・丁寧に」回答する
  • 定期的に特定のユーザーに対してお得なクーポンを発信する
  • 通常のLINEのように1対1での会話によって満足度を向上させる
  • 営業時間などを気にせず問い合わせができる

これらの施策によって、ユーザーは再来店やリピートをするきっかけとなります。LINE公式アカウントにはアンケートの機能もあるため、商品や接客などに関しての意見をもらい改善を行うことで、さらなる顧客満足度向上につなげられます。

店舗とオンラインストアを連携できる

店舗とオンラインストアを連携させることで、以下のような情報を簡単に共有できるようになります。

  • 会員情報
  • 購買履歴
  • 商品情報
  • 在庫情報

これらの情報から、LINE公式アカウントでユーザーの属性によってパーソナライズされた(それぞれのユーザーにあわせた)情報を配信できるようになります。

来店したユーザーにLINEで友だち追加をしてもらうと、同時に会員登録をしたことと同様の手続きなります。※ShopifyPOSとLipifyを併用することが前提となります。

それまでユーザーの手間であった会員登録の作業が大幅に簡略化されるため、顧客情報を取得しやすくなります。

たとえば、購入履歴からオンラインストアでの購入か、実店舗での購入かによって配信するクーポンやお得な情報を、どのユーザーへ配信するかセグメントできるようになります。

効果的かつ効率的なマーケティング施策を打てるようになり、より売上の向上につなげられるようになります。

LINE公式アカウントとは?主な機能とメリットを徹底解説【まとめ】

LINE公式アカウントを活用することで、ユーザーのリピーターの増加や、顧客満足度の向上を図れるようになります。

実店舗とオンラインストアを運営しているケースでは、LINE公式アカウントのオプション機能である「Messaging API」を活用することによって、よりパーソナライズされた情報を配信できます。

この記事をきっかけに、LINE公式アカウントを活用されてみてはいかがでしょうか。

オンライストアのプラットフォーム「Shopify」 とLINE公式アカウントを連携させるためには、Shopify アプリと組み合わせる必要があります。

Shopifyアプリである「Lipify」によって「Shopify」とLINEを連携させられ、よりユーザーのニーズにマッチした情報をメッセージ配信できるようになります。

『Lipify』は、最初の14日間すべての機能を無料で体験できます。ご使用になりたい機能に応じたプランを選択できるため、低予算からご利用いただくことが可能です。

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Shopify POSで始めるO2Oマーケティング! LINEを活用した事例も紹介

O2O(Online to Offline)は、オンライン(=WebサイトやSNS)からオフライン(=実店舗)へと顧客を誘導するマーケティングのことです。

昨今ではコロナの影響により、ネットで買い物を済ませる人が増えていますが、また一方で、リアルでしか味わえない体験を求めて実店舗に行くという需要も生まれています。上手にネットを活用すれば、自粛で落ち込んだ実店舗の売上を回復させることも充分現実的です。

この記事では、O2Oのメリットをお伝えすると共に、初心者でも気軽に始めやすいShopify POSとLINEを活用したO2Oの事例を紹介していきます。

O2Oとは? なぜ重要なのか?

O2Oは「Online to Offline(オンライン トゥ オフライン)」の頭文字をとったマーケティング用語です。一般的に「オンライン」とはインターネット回線がつながっている状態を指し、「オフライン」はその逆(インターネットに接続していない状態=リアル)を意味します。

O2Oは、WebサイトやSNSなどの「オンライン」から、リアルの実店舗という「オフライン」に顧客を誘導するマーケティングのこと。シンプルに言えば、「インターネットを活用して実店舗の売り上げを増やす施策」を指します。

例えば、以下のような施策がO2Oにあたります。

  • SNSで実店舗のセール情報を発信する。
  • 実店舗で利用できるオンラインクーポンを配布する。
  • オンラインストアや公式サイトに実店舗の情報をのせる。
  • スマートフォンのGPS機能を利用し、近くの見込み客にキャンペーン情報などを伝える。

逆に、実店舗にQRコードを置いて、メルマガやLINEアカウントへの登録を促すなど、オフラインからオンラインに誘導するといったパターンもあります。

O2Oの重要性は、コロナで打撃を受けた実店舗にて特に高まっています。技術の進歩により、打てる施策のバリエーションも豊富になってきました。近年では「OMO(Online Merges with Offline)」という、オンラインとオフラインを融合する考え方が主流となっています。

新型コロナウイルスの影響で、改めてオンライン(インターネット)の便利さに気づかされたという人は多かったことでしょう。このような時代に実店舗の売り上げを増やしていくには、“ネット”と”リアル”をつなぐO2Oマーケティングが不可欠なのです

オンラインストアと実店舗でO2Oを実践する4つのメリット

①新規顧客を獲得できる

O2Oを実践する第一のメリットは、ずばり「新規の集客ができること」です。スマートフォンの普及により、多くの人が買い物の前にインターネットで商品や店舗をチェックしている現代。積極的に情報を発信しているかどうかで、ショップの認知度は大きく変わります。

どんなに良い商品やサービスを提供していたとしても、そもそも人目に触れる機会がなければ売上は立ちません。インターネットという広大な世界を活用すれば、多くの潜在顧客にあなたのショップの存在をアピールできます。

②既存顧客の来店を促進できる

「モバイルマーケティング研究所」が調査したアンケートでは、回答者のうち4割を超える人が、「ネットで受け取ったセール情報やクーポンをきっかけに来店した経験がある」と答えています。

店舗へ行くきっかけは「特売情報」や「クーポン」。MyELがO2O調査|モバイルマーケティング研究所|ModuleApps 2.0

オンラインを通じて顧客に付加価値を提供できれば、何度も実店舗に通ってもらえるリピーターが増えていきます。さらにオンラインストアを開設していれば、実店舗の購買データと連携し、個々の顧客に合わせたメッセージを配信するといった施策も可能になります。「この店はいつも自分の欲しいものを提案してくれる」と思ってもらえれば、ショップのファン化につながるでしょう。

③施策の効果を測定しやすい

O2Oは、打った施策の効果が短期間で出るため、取得したデータを次の施策に活かしやすいという利点もあります。例えばオンラインクーポンであれば、どのくらいの人数に受け取ってもらえて、そのうち何枚が使用されたのか。さらに売り上げにどのくらい貢献したのか、などがすぐに分かります。効果が出た施策はそのまま継続し、イマイチだった施策は改善する、といったように、PDCAをすばやく回せるのです。 

さらにO2Oには、顧客の声を拾いやすくなるというメリットもあります。例えばアンケートは、実店舗ではなかなか記入してもらえませんが、ショップのLINEに登録してもらえれば、「回答者にお得なクーポンを進呈」などの報酬をつけることで、回答率を高めることができます。

④ユーザーの利便性の向上

O2Oはユーザーの利便性向上につながります。オンラインクーポンの配布などは代表的な例ですが、他にも以下のようなメリットが挙げられます。

  • SNSで新商品やセールの情報を受け取れる。
  • オンラインストアや公式サイトで購入前に商品のイメージを把握できる。
  • 購入後にアフターフォローを受けられる。
  • ネット上でいつでも商品に関する問い合わせができる。

店舗側は新規顧客やリピーターを獲得でき、顧客はさまざまなサービスを受けられる。O2Oは、Win-Winを実現するマーケティング手法なのです。

Shopify POSとLINEを組み合わせたO2Oマーケティング

①Shopify POSを活用したO2Oマーケティング

Shopify POSは、公式にShopifyが提供している販売情報管理アプリ(POSシステム)です。Shopify POSはコストパフォーマンスと操作性に優れており、実店舗に加えてオンラインストアを運営している経営者におすすめのアプリです。

Shopifyでオンラインストアを運営していれば、Shopify POSの導入に初期費用や月額料金は発生しません。手持ちの端末(iPadなど)にアプリをインストールするだけで簡単に始めることができます。実店舗とオンラインストアの顧客データが一元管理できるため、業務効率の向上につながります。

さらにShopify POSのLiteプラン(基本プラン:無料)には、データ管理に加え、商品のQRコードやオンラインと実店舗で使用できるクーポンコードを発行する機能があります。商品情報のQRコードを実店舗の商品タグに付けておけば、スマホから商品の説明や在庫の確認が簡単にでき、スタッフの負担軽減につながります。またクーポンコードは、使用頻度が管理画面から簡単に確認できる上、紙製のスタンプカードや割引券のような管理コストもかかりません。

さらに「Shopify POS Pro」という上位プランでは、オンラインで購入した商品を店舗で受け取れる機能や、実店舗で商品を販売した後に購入者宅まで配送する機能などが追加されます。月額89ドル(1ロケーションあたり)のコストはかかりますが、実店舗とオンラインストアの販売をシームレスにつなげられるメリットを考えれば、採用の価値は十分にあります。

②LINEを活用したO2Oマーケティング

LINEはユーザー数は国内で9,000万人を超えます。これほど老若男女を問わず幅広い世代に使われているメッセージアプリは他にありません。多くのユーザーが1日に数回はLINEをチェックします。店舗のLINEアカウントに登録してもらえれば、顧客との接点を日常的に増やし、実店舗への再来店につなげることができます。

実店舗を訪れてから日が経っていても、LINEを通じて定期的にアプローチしていれば、「クーポンやセールがあるならまた行ってみようかな」という気持ちが芽生えやすいでしょう。ネットの普及で競合が増えた時代に、こうした差別化は重要です。

LINEでO2Oを実践するなら、連携アプリの活用もおすすめです。「Lipify(リピファイ)」はCRM(顧客管理)をサポートするアプリで、顧客の属性に合わせてメッセージを送る「セグメント配信」や、シナリオに沿って自動的にメッセージを送る「ステップ配信」機能があります。

最初にメッセージを考えて仕組みを作ってしまえば、顧客管理の大部分を自動化できます。そうして浮いた時間は、実店舗の経営や次の施策を考える時間に充てられます。

O2OマーケティングにLINEを活用した事例

①ローソン

LINEを実店舗のマーケティングに効果的に活用している企業として、コンビニチェーン大手のローソン(LAWSON)があります。ローソンではいち早く公式LINEを開設し、その「友だち」登録者数は2022年現在で4,000万人を超えています。

ローソンの公式LINEに登録すると、月に数回、新商品の情報などを伝えるメッセージが配信されるほか、最寄りの店舗のクーポンを使えるようになります。

またローソンでは、公式キャラクターである「あきこちゃん」や「Ponta」のスタンプを配布するなど、ユーザーに親しみを持ってもらう工夫にも積極的に取り組んでいます。

ローソンの「LINE@」でよく行く店舗と友だちになろう!|ローソン研究所 (lawson.co.jp)

②AKAISHI

「足の悩みを解決する靴」をコンセプトに掲げるシューズショップ「AKAISHI」では、LINEに「友だち」登録をすると購入額が100円オフになるほか、公式通販に初めてLINEログイン(LINEの情報でショップに登録する)を行うと500円オフになるキャンペーンを展開しています。

AKAISHIでは、LINEから新商品やクーポンの情報を配信することで、オンラインストアでの買い物や実店舗への来店につなげています。LINEへの登録率を上げるため、公式サイトではポップアップ広告でLINE登録に誘導する工夫も行っています。

まとめ:小さなことからO2Oを始めてみよう

最初に説明したように、O2Oには多くのメリットが存在します。とは言え、「インターネットやデジタル機器について深い知識が必要じゃないの?」という不安を抱かれる方もいるかもしれません。

しかし、O2Oを行うにあたって高度な専門知識や技術は必要ありません。アプリの開発や大がかりなECサイトを用意せずとも、クーポンの発行やSNSでの宣伝など、できることから始めていけば良いのです。

手軽なO2Oの一例として、本記事で触れたShopify POSとLINEを活用した手法もおすすめです。身構えることなく、小さなことからO2Oに挑戦してみてください。

株式会社カシミラでは「Lipify」や「配送マネージャー」などのShopifyアプリを開発・提供しているほか、ECサイトの構築やSNSやSEOを通じてのマーケティング、集客後のCRMまで一連のサポートを行っています。ECサイトの運営に関してお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

Shopify POSで実店舗とECサイトのデータを一括管理! 機能や料金、設定方法を解説

Shopifyには、実店舗とオンラインストアの販売データをまとめて管理できる「Shopify POS」というアプリケーションがあります。

Shopify POSは、Shopifyユーザーであれば無料で利用が可能。オンラインストアと実店舗の売り上げを一元管理できるため、業務効率の向上が期待できます。

オンライン(インターネット)を活用してオフライン(実店舗)の売上につなげるO2Oマーケティングにも、Shopify POSの運用は欠かせません。

本記事では、Shopify POSの機能やメリット、設定方法を解説していきます。

Shopify POSとは

「Shopify POS」とは、Shopifyが提供している、オンラインストアに加えて実店舗の販売データも管理できるPOSシステムのことです。

POS(ポス)は「Point of Sales」の略で、直訳すると「販売時点」。この、「商品が販売された時点(POS)」の情報を管理する仕組みを「POSシステム(販売時点情報管理)」と呼びます。

POSシステムを使えば、商品が売れた時のさまざまな情報 -商品名・時間・数量・金額・天候など -を記録し、集計・分析して店舗の売り上げに役立てることができます。

例えば、ス―パーのレジで商品のバーコードを読み取ると、販売時点の情報がリアルタイムで端末に送られ、複数の店舗の販売情報が一元管理できる、といったことが可能になります。

Shopify POSの始め方は、アプリをインストールして設定するだけ。誰でも簡単に導入できます。実際に多くのオンラインストアでShopiy POSは使われています。

例えば、原宿に出店しているスニーカーショップ「Allbirds」では、Shopify POSを活用し、お客様の要望に応じてその場で瞬時に在庫検索を行っています。在庫がない場合は、異なる色の商品を提案したり、オンラインで購入してもらって自宅に届けるといったサービスも。購入後は店舗で登録いただいたメールアドレス宛てにフィードバックのメールを送り、業務改善につなげています。

Shopify POSを導入するべき理由

Shopify POSの導入は、店舗とユーザー、それぞれにメリットがあります。順番に解説していきます。

①店舗側のメリット

Shopify POSの強みは、実店舗とオンラインストアのデータを一括で管理できる点にあります。

Shopifyにはもともとオンラインストアの販売情報を管理する機能が搭載されていますが、そこにShopify POSを導入することで、実店舗での売り上げも自動的に集計し、オンラインストアのデータと合わせて管理できるようになります。

集めたデータを基に新たな販売戦略を練ることもできますし、客層や在庫数の情報を照らし合わせて集計する手間がはぶけるので、業務効率の向上も期待できます。

また、「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」を推進できる点もShopify POSの大きなメリットです。

O2Oとは、インターネットなどのオンラインから、実店舗などのオフラインに消費者を呼び込む施策のこと。インターネットの普及とともに生まれたマーケティング手法です。

例えば、WebサイトやSNSなどで情報を発信し、見込み客を集客して実店舗への来店を促す。逆に、実店舗のお客様をWebサイトやオンラインストアに誘導して囲い込む、などの施策が挙げられます。

オンラインとオフラインで連携すれば、顧客とのタッチポイントが増え、販売機会を逃さない施策を打ち出せます。また、オンラインストアでも店舗と同じポイントが利用できますから、購入が促進されるといった利点もあります。さらに、ShopifyとLINE連携アプリのLipifyを活用すれば店頭でのユーザーのアカウント作成や既存顧客の顧客IDの定時なども簡単に行うことができ、一層の利便性向上を実現可能です。

②ユーザー(顧客側)のメリット

Shopify POSを導入することで、ユーザーも「好きな場所やタイミングで商品を購入できるようになる」というメリットがあります。

例えばメールカート機能。Shopify POSでは実店舗に来店したお客様に、オンラインで決済が完了するメールを送信できる機能があります。店舗で商品を手に取って確認し、気に入ったものがあればメールカートから注文して、自宅で商品を受け取る、といったことが可能です。

QRコードを活用したサービスもあります。商品のQRコードを読み取って詳細情報を確認したり、商品の決済ページに飛んだりといったことが可能です。

Shopify POSを導入する際の注意点

さまざまなメリットを有するShopify POSですが、利用するにあたって抑えておきたい注意点が1つあります。

それは、日本ではShopify POSに直接連携できる外部決済サービスがないということ。

コンビニなどで採用されている一般のPOSシステムでは、キャッシュレス決済などに対応する際、専用の決済端末で直接、販売データを連携できます。

しかしShopify POSでキャッシュレス決済のデータを反映させるには、Shopify POSの管理画面と店舗の決済端末を操作して、データを同期させる必要があります。

同期の手間はかかりますが、見方を変えれば、決済に用いるサービスを店側が自由に選択できるということ。楽天ペイやAirペイは、クレジットカードに加え電子マネーやQRコード決済にも対応しているため、Shopify POSとの併用におすすめです。

Shopify POSの料金プランと機能

Shopify POSには無料の「Liteプラン」と有料の「Proプラン」があります。それぞれの機能は以下の通りです。

Shopify POS LiteShopify POS Pro
月額
料金
無料89ドル (1ロケーションあたり)
機能・実店舗決済
・ネットショップと実店舗のデータ連携
・在庫、注文、顧客管理・外部アプリとの連携
・レジ、スキャナーとの連携
・データ分析
・レシート発行
・スタッフ用のPINナンバー発行
・Liteプランの全機能
・スタッフとレジの数が無制限
・スタッフの役割設定と権限付与・実店舗のデータ分析
・商品の返品・交換
・オムニチャネル販売に対応
・実店舗から購入者の自宅に商品発送
・ネットショップの返品受け取り

Liteプラン

「Liteプラン」の月額料金は、Shopifyのユーザーであれば無料。現在Shopifyで運営しているオンラインストアがあれば、追加料金不要で始めることができます。

Shopifyの基本プランは以下の3つです。

〈Shopifyプラン〉
ベーシック:月額29ドル
スタンダード:月額79ドル
プレミアム:月額229ドル

上記に加え、月額5ドルのShopifyスタータープラン(旧Shopify Lite)でもShopify POSの導入は可能です。ただし、スタータープランにはECサイトの構築機能がありません。そのため「オンラインストアを運営する予定はないけどShopify POSを導入したい」という経営者におすすめです。

また、Shopifyユーザーであれば「Liteプラン」のすべての機能を自由に使えるというわけではありません。例えば、ギフトカードを販売する機能を利用できるのはスタンダードプラン以上のユーザーのみになります。

Proプラン

「Proプラン」は高性能プランです。「Liteプラン」の基本機能に加え、ストアスタッフへの権限付与や購入者宅への商品発送など、実店舗でのPOSシステム運用に関わる主要な機能が搭載されています。1ロケーションあたり89ドルで利用できます。

その他、キャッシュレス決済などに対応したいのであれば外部端末の契約料が発生します。

Shopify POSの設定方法

ShopifyのPOSシステム導入に複雑な手順はいりません。ここでは基本的な使い方を抑えていきます。

具体的には以下の5ステップになります。

①販売チャネルにPOSを追加する
②商品を追加する
③税金の設定
④決済方法の設定
⑤テスト注文を行う

それでは見ていきましょう。

①販売チャネルにPOSを追加する

手始めに、Shopify POSのアプリケーションを利用したい端末にインストールします。アプリケーション名は「Point of Sale」です。ログイン時に設定するPIN(暗証番号)は、アプリにアクセスする際に必要となりますから、忘れないよう注意しましょう。

〈Point of Sale〉

Point of Sale| Shopify アプリストア

アプリはスマートフォン(Android、iOS)に対応していますが、操作性の高いタブレット端末での利用をおすすめします。

インストールが完了したら、次にShopifyの管理画面にアクセスします。左端のサイドバーに表示されている「販売チャネル」をクリックして「Point of Sale」を選択し、ストアに追加しましょう。

②商品を追加する

次に商品の登録を行っていきます。

管理画面のサイドバーから「商品管理」を選択し、商品の販売チャネルを「Point of Saleで利用可能」に変更します。一括編集の機能を活用すると、一つ一つ変更する手間を省略できます。

新しく商品を登録したい場合は、同じく「商品管理」の画面から「商品を追加する」を選択して手動で入力するか、インポート機能を活用してまとめて登録します。

③税金の設定

商品が登録できたら、税金を設定しましょう。

管理画面のサイドバーから「設定」>「税金」を選択します。国内向けの販売であれば、軽減税率を適用する必要があります。国/地域から「日本」を選択し、画面下部の「税の優先適用を追加する」で、軽減税率の対象となる商品の税率を変更します。(※事前に「軽減税率」の対象となる商品のコレクションを作成する必要があります。

④決済方法の設定

次に決済方法を設定します。管理画面のサイドバーより「設定」>「決済」を選択し、希望の決済サービスを選択します。現金決済のほか、ギフトカードやShopifyペイメントが対応しています。

クレジットカード決済を導入したい場合、「Shopify POSを導入する際の注意点」で説明したように、外部の決済端末を契約する必要があります。

⑤テスト注文を行う

設定が完了したら、テスト注文を行いましょう。

注文処理を行った後、Shopifyの管理画面にデータが正しく反映されていれば成功です。念のため、現金決済以外にも、ギフトカードやクレジットカードの決済でもデータが反映されるか確認しておくと良いでしょう。

まとめ:Shopify POSを活用して販売チャネルを拡大しよう!

近年、インターネットショッピングの隆盛により、実店舗の売り上げは減少傾向にあると言われています。

しかし、オンラインストアを通じてショップを上手にPRをすれば、新規の顧客を実店舗に呼び込むことが可能です。SNSやインターネット広告も利用し、オンラインとオフラインの相乗効果を高めていきましょう。

株式会社カシミラでは、Shopify×LINE連携ツール「Lipify(リピファイ)」を開発・提供しています。

今回ご紹介したShopify POSと、Lipifyを活用したLINEでの顧客管理を実践し、ショップの売り上げにつなげてください。

Shopify×LINE連携アプリ「Lipify(リピファイ)」を活用したCRM施策でリピーター増加!

「なかなか商品をリピート購入してもらえない…」
「CRM施策が不十分だと感じている」
上記のような悩みを抱えているEC経営者に、提案があります。

「LINE」を活用したCRM施策を導入してみませんか?

LINEは今や、私たちの日常に欠かせないメッセージツールです。その用途は知人や友人とのやりとりに限られません。オンライン・実店舗を問わず、多くの企業がLINEを活用したビジネスモデルに取り組んでいます。この波に乗らない手はありません。

Shopify×LINE連携アプリ「Lipify(リピファイ)」を導入することで、お客様一人ひとりに合わせたメッセージをLINEに配信し、ショップへのエンゲージメントを高めることができます。

本記事では、Lipifyを導入する3つのメリットと、具体的な活用事例について解説しました。

1:Lipify(リピファイ)を活用するべき3つの理由

①顧客との身近なコミュニケーションを実現できる

Lipifyは、ShopifyとLINE公式アカウントを連携させ、ショップのCRM施策をサポートするアプリです。

LINEでCRMを行う強みは、顧客との距離を縮められる点にあります。ECサイトは競合が多く、ネット上では限られた顧客を獲得するため、常にしのぎが削られています。

数あるライバルの中で、運よくあなたのショップを訪れたお客さんが商品を買ってくれたとします。しかし選択肢が豊富にある今の時代、こちらから積極的にアプローチを仕掛けていかなければ、たちまち顧客の興味はよそに移ってしまうでしょう。

客離れを防ぎ、リピーター客になってもらう手段として、LINEは最適なツールです。LINEの国内利用者数は9,000万人(※)。8~9割の日本人が日常的に使用しているアプリであり、多くの人が一日に数回はトーク画面をチェックします。また、テキストのやりとりをスマホから簡単に行えるため、ショップは定期的にメッセージを配信でき、顧客は気軽に商品情報を確認したり質問ができるという、Win-Winの関係が築けるのです。
※2021年12月時点

②顧客ひとりひとりに合わせたメッセージを配信できる

Lipifyを活用することで、顧客ひとりひとりの状況に合わせたメッセージを配信できます。

例えば、下記のような内容を配信できます。

  • 誕生日が近い人に「誕生日クーポン」を配信する。
  • 定期購入してくれる人に新商品の案内を配信する。
  • 直近3か月で〇万円以上購入している人に新規キャンペーンの告知を配信する。
  • 特定の商品Aを購入した人に商品Bのキャンペーン告知を配信する。

一斉に同内容の配信を行うのではなく、顧客に合わせてメッセージの文面をチューニングすることで、エンゲージメントの高い施策を実行できます。

③顧客管理のコストを節約できる

大手のショップほど頭を悩ませるのがCRMにかけるコストです。CRMツールの費用相場は、2万~5万円ほど。サーバーを設置したりユーザー数が増えたりした場合は、20万円以上かかるケースもあります。

Lipifyは、LINE公式アカウントの料金と合わせても、1万円未満の低予算で気軽に始めることができます。また、月額9ドルの「スタータープラン」から90ドルの「プレミアムプラン」まで機能に応じて複数のプランが用意されており、ショップの規模に合わせて自由に選択・変更が可能です。

●料金プランの具体例
例.顧客規模1,000人程のショップの場合
【Lipify】スタンダードプラン(連携ID数:1,100人まで) 27ドル(約4,000円)/月
【LINE公式アカウント】ライトプラン(無料メッセージ15,000通) 5,000円/月
計 約9,000円/月

2:Lipify導入にあたって抑えておくべきLINEの2大機能

ShopifyとLINEを連携させるにあたって、ぜひとも覚えておきたいのが「ID連携」と「LINEログイン」です。それぞれどのような機能なのか、順番に解説していきます。

①ShopifyとLINEのIDを連携する

Shopifyの顧客データをLINE公式アカウントで扱うために、まずは両者のIDを紐づける必要があります。ID連携を行うことで、Shopifyに登録された顧客がLINEではどの「友だち」に該当するのか照合できます。ID連携を済ませておけば、Shopifyでの顧客情報をもとに、LINEの方で顧客に合わせたセグメント配信が可能となります。

ユーザーガイド|Lipify(リピファイ)LINE × ShopifyのCRMツール

ID連携はLipify管理画面から簡単に行えます。事前に「LINE公式アカウント」と「Messaging API」の登録を済ませておきましょう。詳しい手順については「Lipify ユーザーガイド」をご確認ください。

②LINEログイン機能を活用する

LINEアカウントを使って別のウェブサイトやアプリにログインできる機能を「LINEログイン」と呼びます。LINEログインのメリットはずばり、利便性の向上です。

ユーザーガイド|Lipify(リピファイ)LINE × ShopifyのCRMツール

例えば、新規顧客がShopifyのユーザー登録をする場合。LINEログイン機能を組み込んでおけば、LINEのプロフィール情報がShopifyの登録画面に自動入力されるため、手間が省けます。また、顧客がLINEのトーク画面からShopifyのサイトに飛んだ際も、簡単にログインできるようになります。

3:Lipifyを活用したCRMの事例4選

①セグメント配信

セグメント配信とは、顧客の属性や状況に応じたメッセージを配信するマーケティング手法です。消費者のニーズが多様化している現代。すべての商品を一律に提案するだけでは、顧客の満足度は高められません。ひとりひとりの顧客に合わせたメッセージを送ることで「このお店は自分のことを理解してくれる」と思われるショップとなり、LTV(顧客生涯価値)を上昇させることができるのです。

例.定期購入顧客に対し、別の商品の紹介メッセージを送信

②ステップ配信

LINEに追加されたユーザーに対し、あらかじめ登録していたタイミングでメッセージを配信する機能を「ステップ配信」と呼びます。事前にシナリオをしっかり組んでおけば、あとはユーザーの行動やタイムスケジュールに応じて自動的にメッセージが送信されるため、運用の手間が省けます。

例.商品の配送完了通知後、5日目に商品レビューの投稿を促すメッセージを配信

※ステップ配信を行うには、Lipify、LINE公式アカウントの登録に加え、「Shopify Flow」との連携が必要です。

③商品に関する情報の配信

LINEを活用することで、商品に関する情報もいち早く配信できます。在庫切れで購入できなかった顧客に対し「再入荷」を通知したり、商品を値下げした際に「価格変更」の通知することで、購買意欲を刺激できるでしょう。

例.在庫再入荷のお知らせ

※Lipify、LINE公式アカウントの登録に加え、「Shopify Flow」「PrimeReview」との連携が必要です。

④ショップからの伝達事項の配信

ECサイトの売り上げを向上させるためには、ショップから顧客へのこまめな気配りが不可欠です。例えば「カゴ落ち」対策。ECサイトでは商品をカートに入れたまま、決済せずにサイトから離脱するケースが多いです。イー・エージェンシーが2018年に行った調査によれば、カゴ落ちによる機会損失額は、1年間でECサイトが売り上げた額の2.5倍にものぼったそうです。サイト離脱後すぐにカゴ落ちを知らせるメッセージをLINEで配信することで、顧客の熱が冷めないうちに購入を促すことができます。

例.カゴ落ち配信

また、購入完了通知や発送完了通知をLINEから行うことで、「接客の丁寧なショップだな」という印象を顧客に届けることもできます。

※カゴ落ち配信、購入完了通知、発送完了通知は全てのLipifyユーザーが利用可能です。

4:売上を増やすLINE配信3つのコツ

LINE配信は、ちょっとした工夫で顧客の反応ががらりと変わります。LINE配信で売上を増やすコツについて解説していきます。

①タイミングを見極める

メッセージを配信するタイミングは重要です。顧客の記念日やイベント、季節などを計算して送るメッセージを決めましょう。特に誕生日は顧客の心を射抜くチャンスです。お祝いの気持ちを込めた文章と共に、割引クーポンなどを送れば喜ばれるでしょうし、ショップから足が遠のいていた顧客に再訪を促す機会にもなります。

アパレルでしたら、季節に合わせたアイテムの提案や、セールの告知を行うといった手も考えられますね。

②伝えるべき情報を絞る

LINEでは、長文は読まれにくいです。短くインパクトのあるメッセージを心がけましょう。箇条書きや空白をうまく入れると、見やすいトーク画面になります。顧客に配信する前に、PCとスマホ画面で、実際にどう映るか検証しておきましょう。

通知が行かなくても周知したい情報であれば、LINEの「VOOM機能」を使うと良いでしょう。VOOMは2022年から実装されたLINEの新機能で、お気に入りしたアカウントの投稿をスクロールして見ることができます。動画や画像でアピールしたい商品がある場合におすすめです。

③目に留まる工夫をする

LINEの「友だちリスト」に表示される膨大なメッセージが、ライバルとなります。味気ない告知であればあっさりスルーされてしまうでしょう。友だちリストの画面に表示される文字は全角で24文字です。思わすタップして開きたくなるようなフレーズを考えましょう。【特別なお知らせです】【大幅値下げセール開催!】などのように、告知のあとに1行メッセージを配信するのも1つの手です。

メッセージの伝え方には工夫の余地が多いです。アンケートの実施やプレゼント企画、商品にまつわるコラムの配信など、バラエティに富んだ内容であればショップからのメッセージが楽しみになります。文章の最後をクイズ形式、問いかけ式にするという、思わず答えを返したくなる人間の心理を突いたテクニックもおすすめです。

5:まとめ

Lipifyを活用した、ShopifyのCRM事例について解説しました。

Lipifyは14日間であれば、すべての機能が無料でご利用いただけます。料金プランも機能に応じて設計されているため、目的に合わせて低予算から始められます。

株式会社カシミラでは、Lipifyを利用したECサイト構築や全体設計も受け付けています。

ぜひお気軽にご相談ください。

ShopifyとLINEをID連携させるメリット5つを解説

コロナ禍を機に、オンラインストアでの消費者の買い物需要が急速に高まったことをきっかけとして、オンラインストアを立ち上げる個人や企業が急増しました。

EC市場規模の変遷2013年から2020年

【出典】コロナ禍の通販・オンラインストア市場は20%増の10.6兆円に拡大

オンラインストアを運営するためには、競合他社に負けないためにさまざまなマーケティング施策を講じる必要があります。

この状況下において、売上が伸び悩んでいるというオンラインストアを運営するご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。

オンラインストアのプラットフォームとLINEをID連携し、最適なCRM(※)アプリを活用することで、効果的なマーケティング施策を講じることができます。

この記事では、ShopifyとLINEをID連携しマーケティング施策を実施することで得られるメリットについて、成功事例も含めて解説します。

※CRMとは、Customer Relationship Managementを略したマーケティング用語で、日本語では『顧客関係管理』と訳します。顧客との良好な関係を築くために、蓄積された顧客情報を元に最適なタイミングで顧客へアプローチすることで、売上の最大化を図ります。

ID連携とは

ID連携とは、異なる2つ以上の別のサービスのIDとIDを紐づけることによって、データ上でも同じ人物として認識できるようにすることを意味します。

例えば、A社のサービスに会員登録したIDと、B社のサービスでユーザー登録した会員情報を紐づけます。すると、A社のシステムから見たときに、『B社のIDであれば、こちら(A社)のサービスと連携して使用することを許可する』ということがID連携です。

ShopifyとLINEのID連携とは

ShopifyとLINEのID連携とは、オンラインストアを簡単に開設できるプラットフォーム『Shopify(ショッピファイ)』と『LINE』のIDを連携させることを意味します。

つまり、Shopifyで登録した会員IDと、LINEの公式アカウントのユーザーIDを紐づけることによって、互いのシステム上でも同一人物であることを認識し、互いのサービスを連携して使用できるようになります。

では、なぜShopifyとLINEのIDを連携させる必要があるのでしょうか。

国内におけるLINEのアクティブユーザー数は、2022年3月現在で9,200万人以上に登ります。幅広い年代で多くの人が活用しており、性別による偏りもなく「通信手段といったらLINE」と言ってもよいほど、日本では利用者が非常に多いメッセージングアプリです。

LINEの国内における年齢別ユーザー数男女別

【出典】2022年9月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数

またLINEは、ほとんどの人が毎日使用しているためユーザーの目に留まりやすく、ビジネスにおいてはCRMツールとしてマーケティング活動に活用する企業が年々増えています

業種別LINE公式を月に1度以上機能を利用しているアカウント数 2020年9月時点LINE社調べ

【出典】【小売・流通/メーカーの「LINE」活用!】押さえておきたい、LINEの「デジタル販促」ソリューション最新情報

ShopifyとLINEをID連携する5つのメリット

ShopifyとLINEをID連携することによって、どのようなメリットがあるのかイメージできない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、ShopifyとLINEをID連携させることによって、どんなプラスなことがあるのかについて詳しく解説します。

1.顧客が使い慣れたメッセージツールでコミュニケーションをとれる

SNSの中でも、LINEはアクティブユーザーの数が非常に多いことが最大の魅力です。国内で9,200万人以上(2022年3月時点)にのぼるユーザーがいて、若年者から高齢者まで、さらに性別にも偏りがなくマーケティングを行えることが非常に大きなメリットです。

また、顧客が使い慣れていることもメリットとしては大きく、企業からのメッセージの返信もしやすいため、LINEメッセージの開封率や返信率が他のアプリに比べて高いことが期待できるのです。

2.セグメントメッセージによる販促

セグメントメッセージとは、ユーザーを条件でセグメント(仕分け)をしてマッチした情報を選定し、メッセージを配信することです。

ユーザーの属性に合わせたメッセージを、適切なタイミングでダイレクトに送信することで、販売サイトへの誘導率を向上させることが可能となります。

また、ユーザーからブロックされることを減らせるようになります。一斉送信と比較すると、その内容にニーズのないユーザーにとっては、不要な情報が配信されることになってしまいます。するとそのユーザーは、不快感を覚えてブロックしてしまう可能性が高くなってしまいます。

セグメントメッセージによって、ユーザーにとって価値のある情報を最適なタイミングで配信することで、効果的なコミュニケーションとなり売上につながりやすくなります。

3.休眠ユーザーにステップ配信でフォロー

過去に購入履歴のある顧客に対して、ステップ配信をすることで休眠ユーザーをフォローでき、再購入を促すことができます。

ユーザーの属性や購入履歴、資料請求をした内容などの行動履歴から、マッチした情報をLINEすることで、休眠しているユーザーに再び戻ってきてもらうよう働きかけられます。

また、これらのセグメンテーションやLINEによる情報配信は、アプリケーションを使えば自動で配信が可能なため、担当者の負担を大きく軽減できます

>>休眠顧客へLINEで自動配信できるアプリ「Lipify」を無料で体験してみる

4.セール期間外に売上を作る施策

オンラインストアのセール期間以外のシーズンに、どれだけ売上を確保できるかによって年間の売上が大きく左右されることでしょう。

セール期間外でも、LINEを活用したイベントを定期的に開催することで、売上を確保できます。

例えば、以下のような施策が効果的です。

  • カゴ落ち通知
  • 再入荷通知
  • クーポンの配布
  • アンケート配信
  • 誕生日クーポンの配布

これらを、LINEを通じてユーザーとコミュニケーションを図り、売上へとつなげていきます。

5.講じた施策の効果測定がしやすい

アプリケーションを用いたステップ配信などでユーザーへ送信したLINEメッセージは、クリック数(率)やコンバージョン数(率)を確認できます。

LINEクリック数、コンバージョン数の確認

【出典】LINE公式アカウント、「ステップ配信」の分析で確認できる指標を追加

したがって、ユーザーがLINEを開封した履歴や、記載のリンクをクリックした操作など、講じたマーケティング施策の効果を測定することができます

それにより、どの施策が効果的で、どこにボトルネックがあるかを特定できるため、対策を行いやすくなるというメリットがあります。

例えば、LINEの開封率に課題があるケースでは、メッセージを開封するまえの一覧画面で、既読をつけずに本文の最初の2行が読めますが、その内容をもっと興味の引く文章にしてみようという対策を練ることができます。

このように、LINEを用いて休眠ユーザーへアプローチすることは、効果測定が行いやすいだけでなく、課題を特定し改善策も実施しやすいというメリットがあります。

LINEを活用したCRMマーケティングの注意点

LINEでCRM施策を行う際は、しっかりと現状のオンラインストアの状況を分析して課題を特定し、その課題をチーム内で共有する必要があります。

なぜなら、課題が共有・理解されていない状態でCRMを導入すると、予期せぬトラブルが発生し、導入の効果を感じる前に失敗だとチーム全体が感じてしまうからです。

導入前に予め運営チームで課題について協議し、想定されるトラブルについても打ち合わせをしておくことが成功への近道です。

また、ユーザーが欲しい情報を最適なタイミングでLINEすることで売上の向上を図りますが、必要のない情報を送信してしまってはユーザーが離れてしまいます。

したがって、セグメントされた顧客に対するLINEの送信内容は、どんなものにするかは非常に重要なため、しっかりと戦略を立てた上で内容を作成する必要があります。

オンラインストアサイトでCRMを活用した3つの成功事例

ここからは、オンラインストアサイトでCRMを活用することで成功した事例について紹介していきます。

成功事例①:ロクシタンジャポン株式会社

ロクシタンECサイトトップ画面

【出典】L’OCCITANE公式通販サイト

L’OCCITANE(ロクシタン)を展開している化粧品メーカーである、ロクシタンジャポン株式会社は、2013年10月の時点でLINEの公式アカウントを開設しました。

同社は、デジタル会員証のサービスを積極的に展開し、LINE公式アカウントでプレゼント応募機能や、サンプリングのチケット機能を実装するなどして、デジタル会員証登録のハードルを下げてメリットを分かりやすく提示してきました。

会員の登録情報をもとに、セグメントメッセージ配信によってオンラインストアでの売り上げを向上させ、オンラインストア売上が5倍以上になるという結果をもたらしました。

成功事例②:伊藤久右衛門

伊藤久右衛門ECサイト突風画面

【出典】伊藤久右衛門公式オンラインショップ

抹茶スイーツ、宇治抹茶を取り扱っている『伊藤久右衛門』のLINE活用事例を紹介します。

伊藤久右衛門は、それまでメールの開封率が10%で、Webサイトのクリック率が2.5%とのび悩んでいました。そこで、現在の公式LINEアカウントの前身であるLINE@を活用したところ、友達登録をしたユーザーのうちの30%がページアクセスしたという結果となりました。

クリック率についてはメルマガの約10倍を達成し、さらに客単価もアップしてサイト誘導後の購入にも多くつながりました。

成功事例③:Rmインターナショナル輸入代行

Rmインターナショナル輸入代行トップ画面

【出典】Rmインターナショナル輸入代行 公式オンラインストア

個人向けの小さな商品から、法人向けの大型荷物までの輸入を代行するサービスを展開している『Rmインターナショナル輸入代行』は、LINE導入により問い合わせ数が年平均で20%アップさせることに成功しました。
海外通販サイトを活用する企業や個人ユーザーが増加している昨今、日本語に対応していない海外サイトでの輸入代行や相談を、LINEチャットで受け付けるようにしました。また、LINE公式アカウントの友だち追加をしたユーザーに対して割引クーポンを送付するなどの施策を行った結果、アカウント開設後には年間平均で約20%の問い合わせが増加しました。

ShopifyとLINEをID連携させるメリット5つを解説【まとめ】

ShopifyとLINEをID連携することで、得られるメリットについて解説してきました。CRM活動にLINEを利用することで、操作を熟知しているLINEユーザーにとって返信がしやすいため、返信率や開封率の向上を期待できます。

また、休眠しているユーザーを掘り起こすなど、セール期間外のシーズンでも売上を作り出す施策も講じやすいというメリットがあります。

この記事をきっかけに、ShopifyとLINEをID連携してオンラインストアの売上の向上を図ってみてはいかがでしょうか。

なお、ShopifyとLINEのIDを連携して効果的なCRMを行うためには、専用のアプリケーションを活用する必要があります

LINE×Shopify連携ツール Lipifyとは

Shopify×LINE連携をしたCRM施策が行えるShopifyアプリ『Lipify』は、今なら無料で体験できます。

Lipifyが選ばれる理由①|簡単にShopify情報とLINE情報を連携

Shopifyの情報と、LINEの情報を組み合わせることで、よりお客様にあったメッセージ配信ができるようになります。例えば、定期購入されている顧客へ定期的に最適なメッセージを送ったり、既存顧客へさらに別の商品のクーポンを送ったりすることができます。

Lipifyが選ばれる理由②|無料からCRM施策を始められる

最初の14日間は、すべての機能を無料で体験できます。使用したい機能に応じてプランを選択できるため、低予算からご利用いただくことが可能です。

すべてのプランで共通な6つの機能があります。

  • カート落ちメッセージ配信
  • 商品画像のカルーセル配信
  • LINE友達の自動追加
  • 顧客のセグメント配信
  • 操作簡単な管理画面
  • ステップ配信(ShopifyFlowを利用)
Shopify LINE 連携アプリLipify紹介静止画

>>『Lipify』を無料で試してみる

Shopifyで始めるCRM対策! CRMの具体的な意味や導入までの流れを丁寧に解説

CRMとは?

CRMとは「Customer Relationship Management」の略語で、日本語では顧客関係管理のことです。

企業と顧客の関係を管理する、言い換えると「顧客との間に信頼関係を築き、継続して購入してもらうための施策やツール」がCRMです。例えば、商品を購入したショップから後日「お客様がお気に入りした商品が値下げしました」とメールが届く。これもCRMの一例です。

CRMを実施する目的は、顧客に対して「最適なタイミング」で「最適な商品」を提案し、LTV(※)を向上させることにあります。顧客と丁寧なコミュニケーションを積み重ね、繰り返し商品を買ってもらうことでLTVを高められます。
※LTV(Life Time Value):顧客生涯価値。ある顧客が特定の企業に対して生涯で支払う金額を示す指標。

近年、CRMの重要性はますます高まっています。その理由の一つとして、市場の縮小により、新規顧客の集客が困難になっていることが挙げられます。人口が減少していく時代だからこそ、既存の顧客に対し丁寧な接客を行い、末永くショップを利用してもらうことが大切です。

また、インターネットが一般化し、スマートフォンが普及したことで顧客の購買行動が大きく変化しました。以前はテレビのコマーシャルや新聞などの限られた情報をもとに商品を選んでいましたが、現代ではネット上にある膨大な情報に触れて、商品を自由に選ぶことが可能です。このような時代において、中小規模のECサイトがAmazonや楽天などの大手ECプラットホームに対抗するには、CRMによって顧客のニーズを把握し、適切なマーケティングを行うことが鍵となります。

POINT

  • CRMとは、顧客との間に信頼関係を築き、継続して購入してもらうための施策やツールのこと。

ShopifyでCRMを実施するメリット

CRMを実施する目的は顧客生涯価値(LTV)の向上だと説明しましたが、他にも下記のようなメリットが存在します。

  • 売上の安定化につながる
  • 効果的なマーケティング戦略を打ち出せる
  • 顧客情報の管理を効率化できる

順番に解説していきます。

①売上の安定化につながる

CRMの実施は売上の安定化につながります。

先ほど、CRMとは「顧客との間に信頼関係を築いて、継続して購入してもらうための施策やツール」だと説明しました。つまり、CRMはリピーターの獲得に直結する戦略だということです。

定期的に商品を購入してくれる顧客がいれば、ショップの売り上げは安定します。売り上げを向上させるためには、リピーターの獲得だけでなく新規の集客も大切ですが、前述したように近年の社会変化で、ECサイトの新規集客は年々難しくなっています。また、せっかく新規の顧客を集めたとしても、リピートしてもらえなければ集客コストがかさみ、経営は安定しません。

有名なマーケティング用語にパレートの法則(2:8の法則)があります。「顧客全体の2割が売り上げの8割を生み出している」という法則です。CRMを通じて優良顧客を獲得すれば、毎月一定の売り上げが見込めます。CRMだけで売上の半分を上げることも夢ではありません。

②効果的なマーケティング戦略を打ち出せる

CRMは効果的なマーケティング戦略につながります。

マーケティングに関する情報は巷にあふれていますが、闇雲に施策を打ってもコストがかさむだけで利益は上げられません。では、マーケティングを成功させるために何が重要でしょうか。ずばり「正しいターゲット」の設定です。

後ほど詳しく解説しますが、CRMでは顧客の「セグメンテーション」を重視します。セグメンテーションとは、簡単に言うと顧客を「購入頻度」や「購入額」などの傾向によってグループ化することです。

情報があふれている現代では、顧客の価値観も多様化しています。マーケティングを成功させるためには、あなたのお店の顧客が「今、何を欲しがっているのか」「その商品を通して何を達成したいのか」「そのためにどれだけのお金を支払えるのか」といった情報を細かく把握し、最適な集客方法や商品設計を行う必要があります。

「顧客を分類して管理する」と書くと冷たく聞こえるかもしれません。しかし、顧客が「欲しいタイミング」で「欲しい商品」を提案することは、顧客満足度の向上に直結します。少ないコストで最大限の利益を上げるためにも、顧客情報をもとにしたマーケティング戦略を練ることが大切なのです。

CRMで具体的にどのような戦略を組めばいいのかについては、後述します。

③顧客情報の管理を効率化できる

顧客情報の共有・管理が容易になることも、CRMの大きなメリットです。

特に大手のショップになるほど、扱う顧客の情報は膨大になります。顧客情報は、正しく扱えば売り上げに大きく貢献しますが、管理にかかるコストは少なくありません。

その点、ShopifyではCRMを支援する「顧客管理」機能が充実しています。マイページの「顧客管理画面」から顧客情報をCSVファイルにエクスポートすれば、顧客データをエクセルやスプレッドシートで管理したり、スタッフ間で共有することが可能です。

また、「顧客管理画面」では「支払額」や「注文日付」「メール購読状況」など、複数の条件で顧客を絞り込むことができるので、先ほど説明したセグメンテーションを行う際にも便利です。

Shopifyには顧客管理を支援するアプリも豊富にありますので、積極的に活用していきましょう。

POINT

  • CRMによってリピーターを増やし、売り上げを安定させることができる。
  • 顧客データを活用すれば効果的なマーケティング戦略が打ち出せる。
  • Shopifyは顧客情報の管理をサポートする機能が充実している。

CRM実施の流れ

ShopifyでCRMを行う手順をチェックしていきましょう。CRMで行う施策は膨大に存在し、内容も多岐にわたります。この記事では、抑えておくべき全体の流れについて解説します。

具体的には以下の5ステップになります。

①現状を分析する
②仮説を立てる
③顧客をセグメンテーションする
④グループに合わせたシナリオを作成する
⑤結果を分析し改善する

それでは、順番に見ていきましょう。

①現状を分析する

まず初めに、手元の顧客情報を分析し、顧客の悩みやニーズを把握する必要があります。

顧客分析をする上でおすすめの手法が、RFM分析です。RFMは「Recency(最終購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の3つの指標を基に、顧客を分析する手法です。

RFM分析
●最終購入日(R:Recency)
商品を最後に購入した日を指します。最終購入日から日が浅い顧客を高く評価します。

●購入頻度(F:Frequency)
顧客が商品を購入した回数を指します。回数が多い顧客ほど高く評価します。

●購入金額(M:Monetary)
顧客の購入金額の総額です。金額が高い顧客ほど高く評価します。

顧客の購買行動を把握するRFM分析は、CRMの施策を練る上での指針となります。

②仮説を立てる

膨大な顧客データの裏には、一人一人の「感情」があります。顧客情報を分析する際は、顧客が購買するか否かを選択するまでの「感情」や「思考」を想像するようにしましょう。

例えば、商品のカゴ落ちが多かったとします。理由はいくつか考えられます。

・送料や手数料が高かった
・途中でエラーが起きた
・アカウント作成が面倒だった
・配送時間が長いことが分かった
・可能な決済方法がなかった
・カートに入れたまま忘れていた

顧客分析では、上記の例のように「なぜこのお客さんはこのような行動をとったのだろう」と、問いを投げかけながら進めていくことが大切です。無機質なデータからどれだけ顧客の「感情」を読み取れるかが、CRMの成功を左右します

③顧客をセグメンテーションする

CRMでは、適切な顧客に、適切なタイミングで施策を打つ必要があります。そのための下準備が、顧客を「性別」や「年齢」「居住地」などの属性によってグループ分けするセグメンテーションです。

一例として、①で解説したRFM分析の数値をもとに顧客をグループ分けしてみましょう。下記のようなグループができあがります。

A:購入金額や購入頻度が高く、最近購入しているグループ
B:購入金額や購入頻度は高いが、購入から日が経過しているグループ
C:購入金額は低いが購入頻度は高く、最近購入しているグループ
D:購入金額は高いが購入頻度は低く、最近購入しているグループ

セグメンテーションによって、顧客ごとのショップへの貢献度が把握でき、課題も浮き彫りになります。最終購入日の値が低ければ、新規の顧客が減っていることが分かりますし、購入頻度が落ちていれば、顧客離れが進行していることを示します。

④グループに合わせたシナリオを作成する

顧客のセグメンテーションが完了したら、グループの特性に合わせたシナリオ(販売戦略)を練ります

例えば、上記のA(購入金額・頻度高い、最近購入)優良顧客です。このグループは売り上げに貢献してくれるだけでなく、口コミなどでショップの宣伝をしてくれる効果も期待できます。関係が途切れないよう、定期的にアプローチすると良いでしょう。

B(購入金額・頻度高い、購入から日が経過)は、優良顧客だったが現在は離れてしまったグループです。最近の商品に魅力を感じなかった、ショップの対応に不満をもった、などの可能性が考えられるでしょう。単純に、生活が変化してショップから離れたというケースもあります。その場合は、新商品の案内メールを送信するなどの施策が有効です。

C(購入金額低い・頻度高い、最近購入)のグループはショップ自体には満足している可能性が高いです。高額商品の魅力をPRする施策を打つと良いでしょう。

D(購入金額高い・頻度低い、最近購入)のグループは商品を気に入っているものの、積極的に購入する理由がとぼしいのだと考えられます。以前購入した商品を再度おすすめしたり、新商品の案内をするといった施策が考えられます。

⑤結果を分析し改善する

施策ができあがったら、実行に移していきます。ただ実行して終わりにするのではなく、事前に立てた仮説に合致しているか絶えず検証していきましょう。常に顧客の反応をうかがい、手ごたえがなければ別の施策を試す、切り替えの早さが大切です。その際も失敗を無駄にしないよう、可能であればアンケートをとって、顧客の声を集めておくと良いでしょう。

分析をもとに仮説を立て、シナリオを作成し、実行に移す。結果を見て改善する。このサイクルを繰り返すことで顧客分析の精度が上がっていき、売り上げの向上につながる施策が打てるようになります。

POINT

  • CRMの流れは「現状分析」→「仮説」→「セグメンテーション」→「シナリオ作成」→「改善」の5ステップ

まとめ 効果的にCRMを実施して売り上げを増やそう

ShopifyでCRMを実施するメリットや実際に導入する流れについて解説していきました。

ECサイトの売り上げを安定化させ、LTVを向上させていくためには、顧客の望んでいるものを理解し、適切な施策を打っていくことが不可欠です。

Shopifyには、CRMをサポートするアプリも数多く存在します。目的に合わせたアプリを活用し、継続的な売り上げ向上につなげてください。

株式会社カシミラでは、LINE×Shopify連携ツール「Lipify(リピファイ)」を開発するなど、データに基づく、顧客ひとりひとりに合わせたCRM施策のサポートを行っています。

「CRMの効率を上げたい」「CRMの施策について相談したい」という方は、ぜひ当社までお問い合わせください。