ShopifyのCRM活用方法|標準機能とおすすめアプリ・費用を比較

  • 2026.11.03


ShopifyのCRMは、標準の顧客管理機能と純正アプリから始められます。購入履歴を確認し、条件に合う顧客を絞り込んでメールを送る運用なら、最初から外部のCRMツールを契約する必要はありません。

一方、購入履歴に応じたLINE配信、実店舗との会員連携、営業担当者による商談管理まで行う場合は、目的に合うアプリや外部CRMとの連携を考えましょう。同じCRMでも、メールの配信条件を細かく設定するサービスと、店頭の接客につなげるサービスでは役割が異なります。

この記事では、Shopifyで使えるCRM機能、連携アプリの費用と選び方、購入後のフォロー施策を解説します。ShopifyとLINEをつなぐLipify(リピファイ)の導入事例や利用者の口コミも、使用サービスと導入後の運用が分かるように紹介します。

ShopifyのCRMは標準機能から始められる

ShopifyのCRMでは、顧客の連絡先や購入履歴を管理し、そのデータを接客や再購入の案内に使います。CRMは顧客関係管理を意味し、名簿を保存するだけでなく、購入前後のやり取りを継続するための取り組みです。

Shopifyに備わる顧客管理、追加する純正アプリ、外部ツールを分けて考えると、重複した契約を避けられます。まずは、実現したい作業をどこまで標準機能と純正アプリでまかなえるか確認しましょう。[1][2][3]

実現したい作業 使う機能・アプリ 対応範囲
顧客と注文を確認する Shopifyの顧客管理 連絡先や注文履歴などを顧客ごとに管理する
配信対象を絞り込む Shopifyの顧客セグメント 購入状況などの条件に合う顧客を抽出し、対象者を自動で更新する
メールを配信する 純正アプリのShopify Messaging メールキャンペーンや購入後の自動配信を設定する
条件に応じた処理を自動化する 純正アプリのShopify Flow 注文や顧客の変化をきっかけに、タグ付けや対応アプリの処理を実行する
LINE・店舗・営業部門と連携する 用途に合う外部アプリ・CRM LINEのID連携、POSとの会員連携、商談管理などを追加する
※対応する連携先やデータはサービスごとに異なる

顧客タグとセグメントで購入状況に合う対象者を選ぶ

Shopifyでは、注文や会員登録などを通じて顧客プロフィールが作成されます。ただし、顧客一覧には購入していない人も含まれるため、登録件数をそのまま購入者数として扱わないようにしましょう。

顧客タグは、来店イベントや対応状況などを区別するためのラベルとして使えます。一方、セグメントは設定した条件に応じて対象者が入れ替わる顧客リストです。購入回数や最終購入日などを使えば、初回購入者としばらく購入していない顧客を分けて案内できます。

作成するときは、管理画面のセグメント作成からテンプレートやフィルターを選び、抽出された顧客を確認して保存しましょう。例えば初回購入者向けの案内では、会員登録日だけでなく、注文回数やメール購読状況も条件に含めるのがおすすめです。[1][2]

下記はShopifyで1回以上の購入経験のある顧客を抽出する設定例です。

Shopifyで注文回数1回以上の顧客を抽出するセグメント設定画面

Shopifyで購入経験のある顧客を抽出する設定例です。

Shopify MessagingとFlowでメール・処理を自動化する

Shopify Messagingは、従来のShopify Emailにあたる純正アプリです。メールの一斉配信だけでなく、新規購読者への案内、購入後のお礼、チェックアウトを離れた顧客へのリマインドなども設定できます。

Basic・Grow・Advanced・Plusでは、メールを月10,000通まで追加料金なしで配信できます。これは顧客10,000人という意味ではなく送信通数の枠で、超過分には従量料金がかかります。チェックアウト離脱の自動配信メールは無料で、月間の通数枠には加算されません。Shopify自体の契約料金は別です。[3]

Shopify FlowもBasic・Grow・Advanced・Plusで利用できる無料アプリです。処理を始めるきっかけ、実行条件、実行する処理を組み合わせることで、顧客へのタグ付けや外部アプリの呼び出しを自動化します。ただし、一部の処理にはプラン制限があり、LINE配信などは対応する外部アプリと接続して使います。[3]

Shopify Flowを使って会員の分類を自動化した制作・運用支援担当者からは、次の体験談が寄せられています。

体験談・口コミ
Shopify Flowによる顧客の振り分けとアプリ選定に関する口コミ
支援先の食品・飲料ストアでは、取引先ごとに顧客の区分を付け、新規登録を審査してから承認する運用をしています。会員の振り分けの一部はShopify Flowで自動化しました。問い合わせには、顧客ページの注文履歴と取引先の区分を確認して対応しています。LINE連携を納品した経験はまだありませんが、提案のために調べた際、Shopify FlowからLINEを送る仕組みには、連携アプリ側のプランや仕様の条件が多いと分かりました。導入前に、どのプランで何ができるかを確かめないと、あとから費用が増えると感じています。アプリを入れる前に、標準機能とFlowで対応できないかを確認することも大切だと思います。口コミ投稿者:Kuma.Codeさん / 業種:食品・飲料ストアの制作・運用支援 / 役割:開発・制作担当者 / Shopify運営経験:1〜2年
利用システム:Shopify Basic・Shopify Flow / 支援対象:ECのみ / 主な担当業務:アプリの選定・設定・データ分析・テーマ改善 / 回答時期:2026年10月

この口コミはShopify Flowの活用経験と、LINE連携アプリを調査した経験を分けて紹介しています。Flowを使えることと、接続先のアプリで希望する処理が実行できることは別です。

Shopify向けのCRMアプリ・ツール5選を比較

ShopifyのCRMを拡張するなら、LINEと店頭会員をつなぐのか、メール施策を深めるのか、営業・問い合わせ対応を共有するのかで選びましょう。ここでは、顧客管理を担うCRMと、顧客データを使った配信を支えるアプリを用途別に比較します。

サービス おすすめの用途 無料枠・有料プランの例
Lipify LINE配信と店頭会員証を組み合わせ、EC・店舗の顧客とのやり取りを続ける ・EC向け:ID連携120件まで無料
・EC向け有料:月額9米ドルから
・Shopify POS連携:月額18米ドルから
Klaviyo 購入・行動データを使ったメールの条件分岐と分析を深める ・無料:250アクティブプロフィール、月500通まで
・メール有料:月額20米ドルから
StoreCRM メールとLINEの手動配信・自動配信を同じアプリで運用する ・無料:アクティブ顧客300人まで
・スタンダード:月額15米ドルから
CRM PLUS on LINE Shopifyの顧客データを使ったLINE配信やリマインドを運用する ・無料:ID連携100人まで
・Entry:月額10米ドルから
HubSpot ECの顧客・注文と、営業担当者の商談・対応履歴を共有する 無料CRMあり
※追加する製品・機能・利用規模に応じて有料

料金・機能は2026年11月3日時点の公開案内を基にしています。Shopifyの基本料金、LINE公式アカウントの配信料金、POSや追加アプリの利用料は別途確認が必要です。米ドル建ての料金は為替で円換算額が変わります。[4][5][6][7][8][9]

Lipify|LINE配信と実店舗の会員をShopifyにつなぐ

Lipify|ShopifyとLINEをつなぐ会員管理・販促アプリ

CRMツール名 Lipify
向いている運用 ・Shopifyの顧客にLINEで継続して案内する
・ECと実店舗の会員登録・接客をつなぐ
主な機能・連携 ・ShopifyとLINEのID連携
・セグメント配信、個別チャット
・Shopify Flowと連携したステップ配信
・LINE会員証、Shopify POS・スマレジ連携
・dotdigitalとの連携
無料で使える範囲 オンラインストア向けプランはID連携120アカウントまで
※店頭会員登録・Shopify POS連携は有料プラン
有料プランの例 ・EC向けスターター:月額9米ドル、ID連携350件まで
・POS連携エントリー:月額18米ドル、ID連携120件まで
・POS連携スターター:月額27米ドル、ID連携350件まで
導入前の確認事項 ・利用するPOSと連携対象のデータ
・スマレジ連携、フォーム改修などの別途費用
・LINE公式アカウントや連携サービスの利用料
公式サイト Lipify公式サイト
Shopify App Store

Lipifyは、Shopifyの顧客アカウントとLINEのユーザーIDを結び付けるアプリです。購入完了・発送完了の通知に加え、顧客を絞った配信や、個別チャットを通じた接客にも使えます。

Lipifyのセグメント配信・自動配信・個別チャットを示した図

Shopifyの顧客データを活用したLINE配信や、個別チャットの使い分けを示しています。

店頭の会員登録からLINE会員証、POSでの顧客識別、その後の配信までつなげたいブランドにおすすめです。Shopify Plus以外でも店頭会員登録やShopify POSとの連携に対応しており、スマレジ向けの連携も用意されています。[4]

ECのみで使うプランとPOS連携プランでは料金が異なります。店頭とECをまたぐCRMを始める際は、現在のレジ名、会員数、LINEで送りたい案内を添えて、Lipifyへ必要なプランと設定を相談してみましょう。

Klaviyo|購入・行動データからメール配信を細かく分ける

Klaviyo|購入・行動データからメール配信を細かく分ける

CRMツール名 Klaviyo
向いている運用 ・購入履歴や行動に応じてメールを出し分ける
・複数の自動配信と効果測定を運用する
主な機能・連携 ・Shopifyの顧客・注文・商品データとの連携
・セグメント作成、自動配信、フォーム
・メールのA/Bテスト、配信レポート
※SMSなどは配信対象国や料金の確認が必要
無料で使える範囲 ・アクティブプロフィール250件まで
・メール配信は月500通まで
※アクティブプロフィールは、メールを送信できる顧客のプロフィール
有料プランの例 メールプラン:月額20米ドル、連絡先251~500件の料金例
※利用する製品・顧客数・配信量に応じて変動
導入前の確認事項 ・課金対象のプロフィール数と送信上限
・自動配信の設定・見直しを担当する人
・管理画面やサポートの対応言語
公式サイト Klaviyoの料金案内
Shopify App Store

Klaviyoは、Shopifyから取り込む注文や顧客の行動を使って、配信対象とタイミングを細かく設定したい場合に向いています。購入後の案内や買い忘れのリマインドを複数運用し、反応を比較しながら改善したい店舗におすすめです。[5]

無料プランには顧客数と通数の両方に上限があります。例えば250人全員に月3回メールを送ると750通になるため、顧客数が無料枠内でも月500通を超えます。月に何人へ何回送るかまで決めて、料金を比べましょう。

StoreCRM|メールとLINEの配信を同じアプリで運用する

StoreCRM|メールとLINEの配信を同じアプリで運用する

CRMツール名 StoreCRM
向いている運用 ・メールとLINEの配信設定をまとめる
・ECの購入状況に応じた自動配信を始める
主な機能・連携 ・ShopifyとLINEのID連携
・メール・LINEの手動配信と自動配信
・顧客セグメント、フロー編集、レポート
・再入荷通知、お気に入り機能
※利用できる機能は契約プランによる
無料で使える範囲 アクティブ顧客300人まで
※マーケティング許可が有効な顧客、またはLINE ID連携済みの顧客が対象
有料プランの例 スタンダード:月額15米ドル、アクティブ顧客500人まで
※501人以上は追加料金などが発生
導入前の確認事項 ・アクティブ顧客の数え方と人数増加時の料金
・再入荷通知やお気に入り機能の対象プラン
・LINE公式アカウント側の配信料金
公式サイト StoreCRM公式サイト
Shopify App Store

StoreCRMは、メールとLINEの両方を使うEC施策を、一つのアプリで管理したい店舗に向いています。Shopifyで作成したセグメントと、StoreCRM側のセグメントを使った配信に対応しています。[6]

再入荷通知やお気に入り機能まで利用する場合は、機能に対応するプランで費用を確認しましょう。使いたい機能を含むプランの月額料金で比較するのがおすすめです。

CRM PLUS on LINE|購買データを使ったLINE配信に対応する

CRM PLUS on LINE|購買データを使ったLINE配信に対応する

CRMツール名 CRM PLUS on LINE
向いている運用 ・Shopifyの顧客タグやセグメントをLINE配信に使う
・購入前後のLINE通知を自動化する
主な機能・連携 ・会員IDとLINEのユーザーIDの連携
・セグメント配信、ステップ配信
・Shopify FlowによるLINE配信
・Back in Stockと連携した再入荷通知
無料で使える範囲 ・ID連携100人まで
・標準機能とShopify Flowを使ったLINE配信
有料プランの例 ・Entry:月額10米ドル、ID連携300人まで
・Standard:月額50米ドル、ID連携2,000人まで
導入前の確認事項 ・閲覧商品・カート離脱リマインドはStandard以上
・再入荷通知に連携する別アプリの料金
・LINEログインなどのShopifyプラン条件
公式サイト CRM PLUS on LINE公式サイト
料金とプラン別機能

CRM PLUS on LINEは、Shopifyの顧客タグやセグメントを使って、LINEの配信対象を絞り込みたい場合に向いています。発送完了やID連携をきっかけにした配信にも対応しています。[7]

無料プランの標準機能と、上位プランで追加されるリマインドを分けて比較しましょう。特に、購入手続き中の離脱と、購入手続きに入る前のカート離脱は同じ条件ではありません。どの段階の顧客へ送るかを決めてからプランを選ぶのがおすすめです。

HubSpot(ハブスポット)|ECの顧客と営業・対応履歴を共有する

HubSpot(ハブスポット)|ECの顧客と営業・対応履歴を共有する

CRMツール名 HubSpot
向いている運用 ・担当者ごとの商談や顧客対応を管理する
・ECと営業部門の顧客データを共有する
主な機能・連携 ・連絡先・取引・対応履歴などの管理
・Shopifyとの顧客・商品データ同期
・Shopifyから注文・チェックアウト離脱データを取り込む
無料で使える範囲 基本的な顧客管理を行う無料CRMあり
※高度な自動化や追加機能は製品・プランによる
有料プランの例 利用する製品、機能、ユーザー数などで変動
※カスタムフィールドの対応付けにはData Hub Starter以上が必要
導入前の確認事項 ・同期する項目と一方向・双方向の違い
・Shopifyのメタフィールドはデータ同期連携の対象外
・顧客を削除しても、もう一方の顧客データは自動削除されない
公式サイト HubSpotのCRM
Shopifyとのデータ同期

HubSpotは、配信だけでなく、商談の進み具合や担当者の対応をチームで管理したい企業に向いています。例えば、EC販売と法人向け営業を並行している場合は、注文データを営業活動と一緒に把握する使い方が考えられます。

Shopifyとのデータ同期では、顧客や商品と、注文・チェックアウト離脱で同期方向が異なります。また、独自項目の対応付けができる有料プランでも、Shopifyのメタフィールドまで自動で同期されるわけではありません。移したいデータを項目単位で確認してから導入しましょう。[8]

ShopifyのCRMを選ぶときの費用と連携条件

ShopifyのCRM選びでは、月額料金だけでなく、誰を課金対象として数えるか、どのデータが配信に使えるか、誰が運用するかを合わせて確認しましょう。安いプランで契約できても、必要な配信や連携を追加すると支払額が変わることがあります。

顧客数・ID連携数・配信通数を同じ条件で見積もる

各社の無料枠や料金には、異なる単位が使われています。Shopifyに登録された顧客数、LINEとID連携した人数、メールを受け取れる顧客数、送信通数は別々に数えましょう。

例えば、Shopifyの顧客一覧に1,000人いても、LINEとのID連携が100人なら、ID連携数を基準とするサービスでは100人を基に料金を確認しましょう。一方、メールを月に何回送るかによって通数が増えるサービスでは、人数だけでは費用を見積もれません。

アプリ料金、LINEなどの配信料金、初期設定・データ移行費、運用の作業時間を分けて比較するのがおすすめです。現在の規模だけでなく、会員が増えた場合の料金と、プラン変更の条件も確かめておきましょう。[4][5][6][7][9]

同期するデータと配信を止める条件を確認する

連携できるという説明だけでは、購入履歴、顧客タグ、独自項目、配信停止の状態まで同じように同期するとは判断できません。登録や注文を取り込むタイミングに加え、変更・返品・削除がどちらへ反映されるかも確認が必要です。

顧客として登録されていることと、販促メッセージを送れることは別です。メールの購読状況、LINEのID連携・ブロック状況を扱えるかを確かめ、配信停止した顧客が別ツールから再び送信対象にならないよう設定しましょう。[1][8]

純正アプリと外部CRMを併用する場合は、同じ購入後メールや買い忘れの通知が重複しないかも試しておきましょう。配信文の編集、対象者の確認、送信停止を担当者が操作できるかまで確認すると、運用開始後の手戻りを減らせます。

ShopifyのCRMで始める購入後フォローと再購入施策

ShopifyのCRMでは、配信する回数を増やすよりも、購入商品や購入後の経過日数に合わせて、役立つ案内を届けるところから始めるのがおすすめです。次の例を基に、商品や購入間隔に合う配信を考えてみましょう。

施策の例 対象・案内すること 送る前に確認すること
初回購入後の使い方案内 購入商品に合わせて使い方や手入れ方法を紹介する ・配送の進み具合
・注文の取消・返品
・配信先の購読状況
2回目の購入につなげる案内 初回購入者に補充品や組み合わせて使う商品を紹介する ・すでに再購入していないか
・商品の使用期間に合う時期か
・購入済みの商品を重ねて勧めていないか
入荷を待つ顧客への通知 再入荷通知を希望した顧客に、希望商品の入荷を知らせる ・通知希望と商品の対応付け
・販売できる在庫
・再入荷通知機能の契約・設定
購入が途絶えた顧客への案内 以前購入した商品や関心に合わせ、新商品・再来店を案内する ・対象にする最終購入日
・店頭を含む直近の購入履歴
・最近ほかの案内を送っていないか

例えばジュエリーなら手入れやサイズの相談、消耗品なら補充の案内というように、商品によって伝えることは変わります。値引きだけに頼らず、購入した商品を使い続けるための案内も考えてみましょう。

自動配信では、開始時点の条件だけでなく、送信前の再確認も必要です。数日後に案内を送る設定なら、その間に再購入した人や返品した人を除外できるかを、利用するアプリの条件設定で確認しましょう。

LINEでの案内には、顧客セグメントを選んでメッセージを設定する方法もあります。

Lipifyで顧客セグメントとLINEメッセージを設定する画面

配信先を選び、メッセージと送信日時を設定する画面例です。

LINEでこうした案内を届けたい場合は、購入履歴とLINEのユーザーIDをつなぐ方法から、Lipifyへ相談できます。ECのみの配信か、店頭で購入した顧客も含めるかを伝えると、必要な連携を整理できます。

ShopifyのCRMをLINE・実店舗へ広げるLipify(リピファイ)の使い方

ShopifyのCRMをLINEや実店舗と組み合わせる際は、友だちを増やすこと、Shopifyの顧客を識別すること、購入履歴を記録することを分けて確認しましょう。Lipifyでは、これらをつなぐID連携、会員登録、POS連携を利用できます。[4][10]

友だち追加・会員ID連携・購入履歴の記録を分けて確かめる

LINEの友だち追加だけでは、その人がShopifyのどの顧客かは分かりません。購入商品に応じて案内するには、LINEのユーザーIDとShopifyの顧客アカウントを紐付け、その顧客に購入履歴が記録されていることを確かめる必要があります。

LINEの友だちとShopify会員をID連携する前後の違い

LINEの友だちとShopifyの顧客アカウントを紐付けるイメージです。

確かめる段階 確認するデータ・操作 それだけでは分からないこと
LINEの友だち追加 店舗のLINE公式アカウントとのつながり Shopifyでの会員番号や購入者との対応
ShopifyとのID連携 LINEのユーザーIDと顧客アカウントの紐付け 店頭の取引が、その顧客に記録されているか
POSでの顧客識別 会員コードを読み取り、該当する顧客を会計に紐付ける 注文がCRMで使うシステムへ反映されたか
購入履歴の連携 取り込まれた注文と顧客・商品の対応 その顧客が配信条件を満たし、送信対象になっているか

Lipifyの店頭会員登録では、QRコードからLINE上のフォームを開き、Shopifyの会員登録とLINEのID連携を進めます。登録後はLINEに会員コードを表示し、対応するPOSで顧客を識別する運用につなげられます。

スマレジ連携の場合、会員コードの表示や管理画面での連携操作、Shopify Flowの処理が会員データを送るタイミングです。Shopifyに顧客が作成されただけで、すべての会員が同時にスマレジへ登録されるわけではありません。店頭でのテストでは、会員登録、コード表示、会計、購入履歴への反映まで順に確認しましょう。[10]

FlowでLINE配信を自動化し、dotdigitalでメールとも連携する

Lipifyは、Shopify Flowと連携したステップ配信に対応しています。購入や発送などのきっかけと条件を組み合わせることで、顧客の状況に応じたLINEの案内を自動化できます。

Shopify FlowとLipifyを使ったLINE購入完了通知の設定画面

Shopify Flowでの処理設定と、LipifyのLINE通知設定の例です。dotdigitalの設定画面ではありません。

メールとLINEを組み合わせて運用したい場合は、配信を自動化するサービスのdotdigitalとの連携も利用できます。dotdigitalで設定する配信シナリオに、メールとLipifyを通じたLINE配信を組み込める仕組みです。Lipify単体の機能と、dotdigitalを併用したときの機能は分けて考えましょう。[4]

例えば、メールとLINEで同じ案内を同時に送りすぎない運用を考えるなら、配信順序、対象者、停止条件を先に整理するのがおすすめです。利用するサービスの契約や連携設定も含め、Lipifyへ現在の配信方法を相談してみましょう。

ShopifyのCRMにLipifyを活用した導入事例と口コミ

ShopifyのCRMで、LINE連携が接客や顧客登録にどう役立つかを、Lipifyの導入事例と利用者の口コミから紹介します。導入事例は取材時、口コミは投稿日当時の利用状況です。

Brillar|Shopify・Shopify POS・Lipifyで購入前後の接客を継続

ジュエリーブランドのBrillar(ブリジャール)は、ECにShopify、店舗のレジにShopify POS、LINE連携にLipifyを採用しています。2024年2月公開のインタビューでは、LINEでのやり取りが増えても、Shopifyの顧客データと結び付いていなかったことが課題として挙がりました。

過去の購入者へ再び案内したくても、LINE上の誰がその購入者なのか分からない状態です。LINEの窓口を用意するだけでなく、蓄積した購入者データとつなぐために、Shopify POSとの連携性も重視してLipifyを導入しました。

導入後は、店頭のQRコードを使ったLINE登録や、Shopify POSでの会員バーコード読み取りに活用。接客担当者が、顧客の検討している商品画像とリングサイズの案内をカード形式のメッセージにまとめ、個別に送る運用も行っています。

担当者は、店頭で検討した顧客が自宅で案内を見直し、リンクからオンラインで購入する流れにつながっていると話しています。メンテナンスの案内にも個別チャットを使っており、会員登録、購入前の相談、購入後のフォローを同じ顧客とのやり取りとして続けた事例です。[11]

Brillarの導入インタビューを読む

利用者の口コミ|顧客登録の自動化と来店ポイントへの評価

CHIKAKO YAJIMAは、2024年11月18日のLipifyレビューで、ShopifyとLipifyを使った会員登録が円滑になったと評価しています。登録フォームを改修し、従来は手作業だった顧客データの登録を自動化できたこと、担当者の対応が速いことにも触れています。

このレビューでは、配信を始める前の顧客登録作業を減らせたことが評価されています。フォーム改修を伴う運用であり、すべての店舗でインストールだけで同じ作業が自動化されるという意味ではありません。利用しているPOSの名称は記載されていません。

crossJewelliaは、2024年11月17日のレビューで、ShopifyとLipifyの利用に加え、ポイント機能との連携で来店ポイントも実装できる点を評価しています。要望への対応やサポートへの満足も挙げており、実店舗を運営する事業者にも勧めています。

口コミで触れられているのは、ポイント機能との連携による来店ポイントの実装です。連携するポイントアプリやPOSの名称は明記されていません。自店で導入するときは、ポイントの付け方と必要な連携先を確認しましょう。[4]

ShopifyのCRMを導入する手順と効果の測り方

ShopifyのCRMは、目的を決め、顧客データと配信条件を整え、テストしてから運用する順番で進めましょう。アプリを入れた後も、担当者が対象者と配信結果を確認できるようにしておきましょう。

ShopifyでCRMを始める6つの手順
  1. 初回購入後のフォロー、再購入、店頭顧客への案内など、最初に取り組む目的を決める。
  2. 顧客・注文・購読状況を確認し、既存会員の二重登録や不足しているデータを整理する。
  3. 標準機能と純正アプリで対応できる範囲を確認し、不足する機能に合うCRMを契約する。
  4. 連携先と同期項目、配信対象、送信のきっかけ、停止・除外条件を設定する。
  5. テスト用の顧客・注文で、登録、同期、配信、再購入後の除外、配信停止を確認する。
  6. 対象を絞って運用を始め、再購入と配信への反応、費用を定期的に見直す。

すでに他の配信ツールを使っている場合は、切り替え前に現在の自動配信を洗い出しましょう。同じ顧客へ新旧のアプリが送信しないよう、停止する配信と残す配信を決めておく必要があります。

再購入率・粗利・配信停止を同じ条件で比較する

CRMの結果を見るときは、開封やクリックだけでなく、目的に合う指標を決めましょう。例えば初回購入者へのフォローなら、一定期間内に2回目の購入へ進んだ人数の割合を追う方法があります。

仮に初回購入から90日以内の再購入率を測るなら、初回購入から90日が経過した顧客を集計対象にします。そのうち90日以内に2回目の購入をした人数を、対象となる初回購入者数で割って求めます。購入したばかりの顧客を混ぜず、対象期間を揃えて比べましょう。

売上が増えても、値引きや配信費が増えすぎれば利益は残りにくくなります。顧客との継続的な取引から得られる価値を表すLTVを追う場合も、売上ベースか粗利ベースか、集計期間をどう設定するかを揃えましょう。値引き後の粗利からアプリ・配信料金を負担できるかに加え、購読解除やLINEのブロックが増えていないかも確認が必要です。

複数アプリが表示する配信経由売上は、そのまま合算しないことも大切です。同じ注文を重複して数えていないか、購入までの何日間を成果とするかを揃えましょう。配信後に購入があったことだけでは、その購入が配信によって増えたとは言い切れないため、配信しない対象との比較も検討するのがおすすめです。

まとめ|ShopifyのCRMは実現したい顧客対応から選ぼう

ShopifyのCRMは、顧客管理とセグメントに、Shopify MessagingやFlowを組み合わせて始められます。外部ツールを選ぶ際は、LINE・店頭との連携、メールの自動化、営業や問い合わせの管理のうち、どこを補いたいかを明確にしましょう。

LINEでの購入後フォローと実店舗の会員登録をつなげたい場合には、Lipifyがおすすめです。ECだけで始める場合とPOSもつなぐ場合では、必要なプランや初期設定が変わります。

現在のShopifyプラン、利用中のレジ、会員数、改善したい接客・配信の方法を添えて、LipifyへCRMの運用を相談してみましょう。会員IDの連携から購入履歴の活用まで、店舗に合わせた導入方法を確認できます。

参考資料

[1] Shopifyヘルプセンター:お客様の管理

[2] Shopifyヘルプセンター:顧客セグメンテーション、顧客セグメントの作成

[3] Shopifyヘルプセンター:Shopify Messaging、メールの価格設定、マーケティングオートメーション、Shopify Flow

[4] Lipify公式サイト、Shopify App Store:Lipifyの機能・料金・利用者レビュー

[5] Klaviyo:料金プラン、Shopify App Store、Shopifyから同期するデータ

[6] StoreCRM公式サイト、Shopify App Store:StoreCRMの機能・料金

[7] CRM PLUS on LINE公式サイト、料金プランと提供機能

[8] HubSpot:無料CRM、Shopifyとのデータ同期

[9] LINEヤフー for Business:LINE公式アカウントの料金プラン

[10] Lipifyユーザーガイド:店頭でのShopify会員アカウントの作成方法、スマレジ連携の仕様

[11] Lipifyブログ:Brillarへの導入インタビュー