LINEプッシュ通知とは?
LINEのプッシュ通知とは、LINEアプリを起動していなかったり、スマホがロック画面状態にあったりしても、受信したメッセージの送信元や内容の一部を表示する通知機能のことです。
LINE公式アカウントから友だち登録をしているユーザーにメッセージを送信すると、ユーザーのスマホにプッシュ通知が届きます。
このプッシュ通知により、ユーザーはLINEアプリを起動したりロック画面を解除したりせずに、送信元やメッセージの一部を確認できるのです。
ただし、プッシュ通知が表示されるためには、ユーザーが通知設定をオンにしていなければいけません。
LINEプッシュ通知を利用するメリット
LINE公式アカウントからメッセージを送信する際は、プッシュ通知が表示されることを意識すると効果的だとされています。ここでは、LINEのプッシュ通知を利用するメリットをご紹介します。
メッセージの既読率(開封率)が高い
そもそも、LINEはメッセージの既読率(開封率)が非常に高いツールです。
LINE社が行った調査によれば、LINE公式アカウントからメッセージを受け取ったユーザーのうち、2割がすぐに開封し、8割がその日のうちに開封しています(LINE for Businessより)。
一方、メルマガの既読率は業種によって異なりますが、22〜32%ほどです(Benchmark調べ)。つまり、LINEメッセージはメルマガに比べて、2.5〜3.5倍ほどの既読率を誇っています。
したがって、プッシュ通知でユーザーにとって魅力的な内容を届けられれば、高い確率でメッセージが開封されます。
リアルタイムで気づいてもらえる
毎日送られてくるメルマガにうんざりし、メールボックスの受信通知をオフにしているユーザーは少なくありません。
しかし、コミュニケーションツールとして定着しているLINEの場合、多くのユーザーが受信通知をオンに設定しています。
そのため、メッセージを配信する時間帯をしっかりと選べば、プッシュ通知によってメッセージ内容をリアルタイムに見てもらえるのも大きなメリットです。
たとえばサラリーマンをターゲットにした場合、平日なら通勤時間や休憩時間を狙えば、メッセージの既読率がさらにアップする可能性があります。
タイミングを意識した施策ができる
ターゲットの行動パターンに合わせて、タイミングを意識したマーケティング施策を実行できるのも、LINEのプッシュ通知のメリットです。
たとえば、ターゲットの休日における行動パターンが割り出せれば、適切なタイミング(時間)でクーポンを配布し、実店舗への来店や、オンラインストアでのショッピングを促すことができます。
こうしたマーケティング施策は難しいように感じますが、LINEで収集可能なデータと、オンラインストアや実店舗のデータを連携できれば、ターゲットの行動パターンを分析可能です。
注意したいLINEプッシュ通知のデメリット
LINEのプッシュ通知にはメリットが多い一方で、デメリットもありますので、ここでご紹介します。
メッセージが届かない可能性がある
LINEのプッシュ通知は、ユーザーが通知設定をオフにしていると表示されなくなります。そのため、通知設定をオフにしているユーザーはメッセージに気づかず、開封されない可能性があります。
ユーザーが通知設定をオンにしているか否かは、残念ながら判別できません。そのため、LINEでメッセージを配信し続ける中で、「既読率の低いユーザーはセグメントから外す」などの対処をして、LINEプッシュ通知の既読率を上げていく必要があります。
このように継続的にPDACAサイクルを回していけば、LINEメッセージの既読率をアップし、ROI(費用対効果)を高められます。
魅力的な内容じゃないと既読率が下がる
LINEのプッシュ通知に表示する内容は、ターゲットにとって魅力的でなければいけません。
ちなみに、LINEのプッシュ通知に表示される文字数の最大は110字ほどです。これは、スマホに設定している文字サイズや、スマホの画面サイズによって異なります。
iPhoneの場合、文字サイズを最大にすると65文字ほど、文字サイズを最小にすると110文字ほど表示されます。
このように、65〜110字ほどでターゲットに刺さるメッセージ内容を作らなければ、プッシュ通知の既読率が下がる可能性があります。
LINEプッシュ通知の既読率を高める方法
それでは最後に、LINEプッシュ通知の既読率を高める方法を、4つご紹介します。シンプルな方法ですので、ぜひLINEメッセージを配信する際に盛り込んでみてください。
1. 情報量をあえて少なくする
LINEのプッシュ通知は最大で110字ほど表示されるため、ユーザーによってはプッシュ通知だけでメッセージの内容を把握できます。
一見すると、プッシュ通知の文字数を最大限活用するほうが、既読率が高まりそうなものです。しかし、実際は既読率がかえって低くなるケースが少なくありません。
プッシュ通知のみでメッセージ内容が伝わると、ユーザーの好奇心が刺激されず、メッセージが開封されない可能性が高いのです。
そのため、LINEでメッセージを送信する際は、プッシュ通知の表示文字数を意識し、ユーザーの好奇心を刺激するように情報量をあえて少なくする戦略がおすすめです。
2. 配信時間や配信頻度を考える
ユーザーごとにプッシュ通知や配信時間を変えるのは、とても重要です。
たとえば、「30代女性」という同じ属性を持つターゲットでも、専業主婦なのかビジネスパーソンなのかによって、スマホを利用するタイミングが異なります。
専業主婦 | ビジネスパーソン | |
---|---|---|
午前 | 早朝は家事・育児に忙しく、スマホをゆっくり利用できるのは9:00〜10:00ごろ | 6:30〜8:30ごろの通勤時間でスマホを利用することが多い |
午後 | 家事がひと段落し、子供が寝静まった19:00〜23:00ごろがピーク | 昼食時や、就寝前などは通勤時と比べると利用時間が少ない傾向にある |
このように、ターゲットごとに配信時間や配信頻度を変えることで、プッシュ通知の既読率が高まります。
スマホの利用時間帯に関するデータは、総務省が公表している調査資料などが参考になります。
3. ターゲットに合った情報を発信する
LINEのプッシュ通知で配信する内容も、ターゲットに応じて変えることで既読率を高められる可能性があります。
女性向けファッションアイテムのオンラインストアを例に考えてみましょう。
このオンラインストアでは、週に1回以上利用するヘビーユーザー層と、月に1回以上利用するライトユーザー層で、ターゲットを大まかに区分しています。
ヘビーユーザー層とライトユーザー層、2つのターゲットに、同じ内容のキャンペーンメッセージを送信しても、一方のターゲットにはキャンペーン内容が刺さらない可能性が高いでしょう。
そこで、2つのターゲットごとに異なるキャンペーンメッセージを作成し、配信することで、プッシュ通知の既読率が高まる可能性があります。キャンペーン内容としては同じでも、メッセージを変えるだけで情報の伝わり方が変わるため、ターゲットに合った情報発信を常に意識することが大切です。
4. 新規ユーザーだけでなくリピーターも意識する
LINEのプッシュ通知を活用したマーケティング戦略では、新規ユーザーの獲得に偏りがちです。しかし、リピーターの購入単価・頻度向上も含めてマーケティング戦略を考えていかなければ、いずれ売上が頭打ちになります。
ちなみに、新規ユーザーを獲得するよりも、リピーターの購入単価・頻度を向上する方が、5分の1のコストで済むと言われています。
また、新規ユーザーはリピーターに比べて利益率が低い傾向にあるため、これらの情報を考慮すると、リピーターの成長戦略に徹するほう良いケースも少なくないのです。
まとめ
LINEのプッシュ通知は、LINEを活用したマーケティング戦略において、重要な機能です。効果的に利用できれば、メッセージの既読率を高められます。
一方で、プッシュ通知の表示文字数やターゲットを意識しながらメッセージを作成できなければ、既読率が逆に低くなる可能性もあります。
本記事でご紹介した内容を参考に、LINEのプッシュ通知を意識したマーケティング戦略を、ぜひ立案してみてください。
「Lipify(リピファイ)」でユーザーごとにLINEプッシュ通知を配信可能に
LINEのプッシュ通知をより効果的に利用するためにも、オンラインストアとLINEを連携させる、専用ツールをおすすめします。
Lipifyは、Shopifyで構築したオンラインストアをLINEを連携できる専用ツールであり、Shopifyの管理画面上でLINEのメッセージ配信や、効果測定などが可能になります。
LipifyがあればユーザーごとにLINEのプッシュ通知を配信するのも容易になるため、LINEを活用したマーケティング戦略の強い味方として、ぜひご検討ください。